Cowbell Times vol.6
2011/02/15
でも、22歳の男三人が一生懸命に雪で遊ぶ光景というのは、少ないですよね。少ないですよね、うん。
まだまだ子供でごめんなさい(笑
まぁ久しぶりの雪に、道が歩きにくかろうが靴の中が濡れようが、
年甲斐もなくテンション上がったりした訳です。
あの頃からすれば思いもよらなかったんだろうなぁ。。
そう、あの頃。
思えば、5年前、高二の大雪の時も、同じメンツで同じ場所に立ってたなぁと。
いち早くスタミナが切れた自分は、一生懸命雪で偶像やら雪玉やら作ってる二人を見て、
ふとそれに気づき、ちょっとした気持ちの独占欲と優越感でニヤリと笑ったりしてました。
更に高二から2年前の中二の頃も、大雪の中、
場所と人数は違えどこのメンツは雪で戯れてたなぁとも回想し出す始末。
雪玉をどこまで高く投げられるか競って、俺だけノーコンで2階の窓に入れちゃって、
通りかかったおっかない先生に怒られたりしたっけなぁ。
電車が止まるだ、雪かきがめんどくさいだ、
大人は得てして雪をあまり喜ばなかった記憶が俺の中にはあって、
だから、自分は雪を嫌いになり始めたらもう子供じゃなくなるもんなのかなとか思ったりして。
実際、テスト期間中に雪が降るかもという天気予報を聞いて、
「雪のせいでテスト延期になったらめんどくさいなぁ。。」
なんて考えてしまった自分に何か残念な気持ちを抱いていましたし。
あの頃は社会人になる自分なんて想像も出来なかったし、物凄く遠くて、一生来ないんじゃないかとか思ってました。
それでも当たり前に時間は過ぎて、煙草の箱の感触を懐に感じながら、広くなった視界を眺めて、
同じ寒さと楽しさを、噛み締めています。
当然の事を再認識しただけなんだけど、何とも言い難い、この感触。
感覚器から発生する郷愁は、あまりにもハッキリとしすぎていて、強すぎました。
大人になったんだなぁと思う時はいろいろだけど、
昔によく食べた、今はもう食べない物を食べて、「なんだかなぁ」と苦笑しながら少しだけ息を吐く。
これもまた、大人になったんだなぁと思える時なんじゃないかなぁと思った冬の昼さがり。
何とも表現できないんですが、「懐かしいなぁ」じゃなくて、「なんだかなぁ」なんですよね。
そう、あの頃は絶対今のこの状態を想像するなんてことはできなかったろうし、
無意識下で、来るわけないという非現実的な都合のいい希望的憶測を自分に唱えてたんだと思います。
そんでもって今になるのだけど、大人になった、
もしくはもうすぐなるんだ、と考えようとしてはみるものの、
三人の状況を見てるとどうにもまだまだ子供くさくて...(笑
昔は躊躇なくその場のノリと積雪による条件反射でやってのけた雪遊びも、
今となっては遊んでいる今の自分を一旦客観的に捉えてから考えてしまう、
このひと手間とワンテンポが、子供心を持った自分を今より数歩前に足止めしているようで、
でもやっぱり、消えてしまった訳ではなく、確かにそこには子供な自分がいる訳で。
たかが22歳の学生が大人を語るのはどうなのさ、
と自分にツっこんではみるものの、
この「懐かしいなぁ」ではなく、「なんだかなぁ」という気持ちには
同調してしまう雪玉の的な自分がいたのでした。
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